ウォーミングアップについて考える
野球をされているOさんのトレーニング。
野球の試合前にウォーミングアップを兼ねたトレーニングを行ってくれています。
マシンを使い、肩甲骨・股関節の動きを引き出し、グラウンドに到着すればすぐにでも投球やバッティングを行えるように準備しています。
この時期、炎天下でウォーミングアップを行うのは慎重を要する部分があります。
ゲームに向けて動ける身体を準備して行かなければいけないのに、暑さで疲労感だけが残る。
これはアスリートの方なら誰もが経験したことがあるのではないでしょうか??
日陰がないような環境下では体力を消耗しきってしまう恐れもありますし、脱水症状からくる筋痙攣等、真夏のウォーミングアップは危険が多く潜んでいます。
しかし、毎日同じウォーミングアップを継続していると、ルーティン化してしまっているため、やらなければ気持ち悪く、いつものウォーミングアップなしでは全力で動くことに恐れを抱いてしまっても仕方ないかもしれません。
本来ウォーミングアップとは、本番に向けた準備のはずです。本番や本練習に最大のパフォーマンスを発揮するために準備として行われなければいけないはずです。
あまりに強い疲労感を残した状態では、ベストパフォーマンス所の話ではありません。
少しでも時間を短縮して、疲労感を残さず本番に挑みたいものです。
ウォーミングアップにおいて、定説となっているのが、低速の動作から入り、徐々に高速の動作に切り替えて行くという考え方です。
いきなり速い動きをするのは危険だから、ゆっくりとした動きから始めましょう。という考え方です。
具体的な方法で言えば、ジョギングを始めに行い、準備体操→ストレッチ→ダッシュ。
なぜこのような方法が定説化したのでしょうか?速い動き=危険という、速さに対する不安がつくり出したのでしょうか?
上手く動けていれば、速い動作は安全ですし、むしろ正しい動作をすれば自然とスピードは速くなるはずです。
逆に低速のジョギングではいい動きは生まれず、接地時間が長いために筋肉に必要以上の緊張を与え続けてしまいます。
正しく動けると動作は必ずスピーディーなモノになるはずです。
上手く動けた結果、動作が速くなる。これが本来求めなければいけない動作ですし、ウォーミングアップにもこのような考え方を導入して行けば、短時間で効率良く、本番を想定した効果のあるウォーミングアップとなるのです。
まずは日頃の練習から、正しい動作を心掛けて動き続けることです。
上手く動けた結果、スピードが自然と上がり、しかも安全で疲労感がない。
このような感覚が身に着けば、ウォーミングアップでゆっくりとした動きから始めることが、身体にとってどれほど苦痛なことか、理解できるはずです。
アスリートの方はご自身のウォーミングアップを振り返り、その方法を検討してみてはいかがでしょうか?